軽速歩の手前を上手く合わせるにはどうしたらいいですか?
 軽速歩の手前を合わせることが上手くできません。
 速歩が出てから少しの間、正反動を取ってお尻が跳ね上がるときに立ち上がるようにしているのですが、「手前が違っています」と言われてしまいます。
 目で見て「外方の肢が前に出たときに立ち上がる」か「外方の肢が付いたときに座る」というように合わせていますが、それだと馬の肢を見ている時間が長くて、「下を見ている」と注意されてしまいます。
 手前の簡単な取り方があったら教えてください。

(37歳・女性・乗馬歴1年)
 軽速歩の手前は、同じ鞍数の人をレッスンしていても、必ずきちんと合わせて運動する人と毎回指摘してもなかなか合わせられない人がいます。
 これは乗馬センスや努力の問題ではなく、馬の運動に対する理解度の違いだと思います。
 ここでは説明は省きますが、いうまでも軽速歩の手前を合わせて運動することは大変重要なことです。先生によっては、見ないで合わせられるようにしなさいと、指導する方もいますが、やはり見なければわからないと思います。ただ、馬の肢の動きを見ようとすると、覗き込むようになり、姿勢が崩れるので、馬の肩の動きで判断するようにしましょう。肩が前に出るときが馬の前肢が上がるときです。
 馬の肩の動きで判断できるようになれば、目線だけで下を見れば良いので、姿勢を崩すことはありません。
 具体的には、速歩から軽速歩に移るときに、外方前肢が上がるときに合わせたタイミングで、あぶみに立ちます。このときは下を見ないようにします。次に軽速歩を取り始めたら、先ほどの要領で手前が合っているかどうか確認し、違っていたら直して下さい。
 同様に、斜手前変換等の後も、合っているかどうか確認してください。
 そうした練習を繰り返すうちに、手前が違っていると違和感を感じるようになります。そうなってくれば、見なくても手前をきちんと合わせられるようになると思います。
 軽速歩の手前を合わせられるようになることは、正反動の速歩での回転の手前、駈歩の手前等をマスターする上でも大切ですので、今のうちにしっかり練習しておいてください。そこを曖昧にしては、上達できません。

(ジョーバ博士)


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